ビルトインガスコンロ DIY交換の裏話

あまやん宅の台所のビルトインガスコンロ。もう8年ほど使っていて、３口のうちタイマーのついた１口と、魚焼きグリルが火がつかなくなってきて、おまけにガラスのトッププレートが破損、テープで補修していたのですが、もう限界、ということで、交換をすることにしました。
　あまやんがこういう時に当然のごとく考えるのは、インターネットで本体だけ安く買い、自分でDIYで設置して工賃を浮かせること。で、調べていたら、興味深いことがいろいろわかってきました。


まずはこの壊れた古いコンロを外す作業から。ごとくをどけて、ねじを外すとトッププレートはずれます。

次に、キッチン側に突っ張って固定している、４カ所のボルトをドライバーではずします。


ガスの元栓を締め、底の接続ホースをスパナかレンチで外します。ここには封印とコーキングがされています。外すのは簡単だけど、これを再接続するのは、資格を持った人でしかできないので要注意。ここがくせ者なのです。


本体中央部のとってを持ち、上にひっぱると乗せてあるだけなので簡単にはずれます。これはくず鉄として、無料回収のおっさんにあげることにします。。


外したところ。この状態できれいに掃除をしておきます。


到着した新品コンロ。リンナイ製。家庭用では最大火力を誇るタイプです。ダッチオーブン付き。DELICIA GRILLERという機種。通販で定価の 57%引き！


箱から出した新品コンロ。魚焼きグリルの部分は装着前に一度外しておく。


よっこいしょっ！トッププレートの穴に新しいコンロをはめ込みます。後ろを上げて斜めに入れるのがコツ。かなり重量級なんだけど片手でやる必要があり女の人にはちょっとしんどいかも。


うまく入ったら位置を調整し、４カ所のネジでとめて、魚焼きグリルを入れます。


ごとくを乗せて完成。あとは、ガス屋のおっちゃんに来てもらい、配管を接続してガス漏れ検査をしてもらいます。接続とコーキングも自分でしたい衝動にかられますが、これは違法になるそう。
　おっちゃんは渋い表情。この手のものは、ユーザーが自分で取り付けすることを想定しておらず、値段もはっきり決まっていないようで、結局出張費含めて8000円とられました。通常だと、取り付け料20000円、処分費用5000円くらいらしい。


それで、問題点として、わかったのは以下のようなこと。

１. 家庭用ビルトインコンロは、日本ではハーマンとリンナイの２社でほぼ独占。ちなみに、大阪ガスのブランドのものもどちらかの製品であり、しかも大阪ガスは大量一括購入しているはずなのに、同じ物でも、なぜかメーカー品よりも高い。

２.過去パロマでの死亡事故の問題などもあり、海外勢も含めてリスクの大きいこの市場に新規参入する企業がない。そこで、寡占市場になり競争や市場原理が働かなくなる。

3．ガスコンロのメーカー希望小売価格は異常に高く設定されており、20万、30万近いコンロもある一方で、正規販売店もホームセンターも、それを３割引、４割引などのディスカウント価格で売り、知らん人におトク感を演出して売っている。さらに、自分では装着できないことを常識化して、高い工賃や出張料を別途とる。

４.通販では、定価の55%引きくらいが最低価格。６割引以上はない。きっと６割くらいが仕入原価ではと思われる。

５．それでも購入価格は本体10万円以上もするのだが、そもそも、技術的にも製品的にも完成の域に達し、研究開発費もかかっておらず、材料も鉄のかたまりで、レアアースなんぞも使っていないような、ローテク製品のガスコンロが、なんでそんなに高価なのか？リンナイもハーマンも大阪ガスもぼったくっているのではないか？

6．ガスの配管接続も、普通のテーブル式コンロやストーブと同様に、カチット式にしたら簡単に取り替えられるのに、あえて有資格者の工事を必要にして、業界の利益を維持しようとしている。

などという構図が見えてきたような気もします。とりあえずそういう業界に果敢に挑戦を試みたあまやんでした。力はいるけど、やり方はきわめて簡単、ドライバーとスパナがあれば、車のバッテリー交換と同レベルくらいで簡単なんで、みなさんもビルトインコンロのDIY交換と業界秩序破壊ににぜひ挑戦してみましょう！