
バラの話はとても好評なようなので、ネタのない時は続けていきますね。
「ピース」はバラの中でも最も有名な、古くからの定番中の定番、といった品種です。淡黄色の大輪で、時期によりピンクの縁取りがかかります。残念ながら香りはほとんどない。今となっては地味な種類ではあるんだけど、派手なバラに飽きた人が最後に戻ってくるような品種かもしれないですね。
これは、1942年に、フランスのメイアンさんが作出、第二次世界大戦時に、メイアンさんの庭でも、戦火でなくなってしまったけれど、アメリカ総領事に託された苗木が最後の飛行機に乗り、アメリカで保存、繁殖され、1945年のナチス降伏の日に平和を願い「ピース」と命名されて、サンフランシスコ平和条約の会議で飾られた、というまさに平和の象徴、歴史の証人のようなバラでもあります。
戦後の日本では、鳩山一郎はこのピースが好きで、自宅に100本以上を植えていたそう。一方で、白いバラ好きだった吉田繁は、ピース好きの鳩山一郎に「鳩山は香りのない人間だ」と言い、鳩山一郎は「白バラを好む吉田は色彩感覚がない。人間を見る目がないからだ。」と馬鹿にしあっていたらしい。
孫の鳩山由紀夫の家には、やっぱりピースが植えられてそうやけど、今日の対抗馬である谷垣禎一の家にはどんな色のバラがあるんかいな、あるいは小沢一郎の家にはそもそもバラなんかあるんかいな、なんて考えつつ、平和ぼけの下、株価9600円になった今の日本で、政治のふがいなさはなんとかならんのかいな、と思いつつ、匂いのしない自宅のピースをため息つきながら嗅いでみたあまやんなのでした。あまやんは何でも匂い重視なので吉田派かな?